このブログを書く理由

このブログは粉飾決算について銀行員のために書いております。

私は銀行員として融資業務を経験したあと、税理士事務所や経営コンサルタント会社では決算書を作成する立場にいたのですが、しばらくしてから独立しました。

これまでの経験から申しまして、本当に粉飾された決算書が多いです。小さな粉飾もあれば、大規模なものまで様々です。悪質なものになると犯罪組織が関与したものまでありました。

そこで次の目的からこのブログを書くことにしました。

このブログを書く理由

このブログを書く理由は次のとおりです。決してこれを見て中小企業経営者が真似をするために書いているのではありません。

銀行員が粉飾決算に騙されないために

銀行員が日々の融資業務で、粉飾決算に騙されて融資してしまうことを少しでも減らしたい気持ちからです。

中小企業経営者が不正に手を染めないために

中小企業の決算書を拝見していると本当に粉飾が多いです。粉飾決算は麻薬と一緒で、一度手を出してしまうと正常な状態に戻すことが困難です。

しかも本来なら調達できない資金を獲得できる可能性があります。それは同時に借入金残高が増加することでもあります。

そもそも銀行から資金調達できない経営になっていますから、損益計算書は赤字でしょうし、貸借対照表は債務超過になっているでしょう。返済原資となる営業キャッシュフローを生み出せない中小企業が借入れに成功しても、支払利息や元金返済が膨らむだけです。

そこでさらに資金繰りが悪化しまた粉飾決算をしてでも資金調達をしようとします。その結果、いつかは銀行に見つかることになるでしょう。

中小企業経営者もやりたいわけではない

銀行員のみなさんなら分かると思いますが、中小企業は銀行以外から資金調達できる方法は限られています。社債や出資など直接金融による方法が使えるのは中堅以上が中心となるでしょう。

自社を守るため

したがって、銀行から見放されるということは資金調達手段を失うということにつながるのです。銀行員から「しばらくご融資は難しいと思ってください」と言われてしまうことを極度に恐れます。だから不正なことだと理解しながらも、何とか自社の資金繰りのためにやってしまうのです。

それは経営者や従業員の生活のため、取引先に迷惑をかけたくない、そんな気持ちからです。

経営者の生活レベルを維持するため

ほとんどは経営を継続できるようにすることが目的です。しかし、一部には粉飾で得られた資金を使って贅沢な生活を維持しようとする者もいます。

高級車購入、高級な飲食店の利用、特別な関係の女性とのお付き合い等に融資された資金を使う経営者はいます。

早めに気づいて支援してあげてください

銀行員は多くの決算書を見る機会がありますし、財務分析の研修や勉強をよくしていると思います。融資先が粉飾を行わないよう、そしてすでにやっているようであれば早めに気づいてあげてください。経営者は粉飾の事を銀行には相談ができないものです。粉飾が軽いうちに、リスケジュールなどの金融支援をしながら経営改善をサポートしてください。

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